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キャバクラの中には「キャストの大半が副業としてキャバクラで働いている」というお店も多いです。
その中で、以下のようなお悩みを抱えている経営者もいるのではないでしょうか。
- 副業について会社に隠していることをキャストに相談されたことがある
- 会社にバレないようにキャバクラで働きたいと言われても、何と答えていいかわからない
実際、「マイナンバー制度」など、時代の変化に伴う様々な制度の導入によって、副業を巡る環境も変化してきています。
今回の記事では、副業としてキャバクラで働いているキャストを抱える経営者の方のため、以下の内容を解説します。
- 確定申告は具体的に何に注意すればいいのか
- キャストにどう指導すればいいのか
- どのようなサポートができるのか
一般的な副業・アルバイトとは違い、会社や家族にキャバクラで働いてるのを知られたくないという女の子は多いです。
一方で、副業としてキャバクラで働きたいと思っている女の子がいるのも確か。
そのような女の子を法制度などの知識がないために取りこぼすことがないよう、この記事を読んで今後の経営に活用してください。
副業容認でキャバクラのキャスト採用も追い風?
2018年以降、副業関連の市場はかなり広がっていくことが予想されます。
キャバクラももちろん例外ではありません。
2018年1月から厚生労働省の「モデル就業規則」の副業に関する内容が大きく変わりました。
【第67条 副業・兼業】の内容が「副業原則禁止」から「副業原則容認」に変わったのです。
国としても副業を認める制度ができたということで、副業市場は現在大変盛り上がっています。
これは、キャバクラを始め水商売のお店のキャスト採用にも追い風となりうる出来事です。
リスクや制度を理解し、副業好景気の波に乗ってキャスト管理を上手に行いましょう。
キャストから見たキャバクラで副業をするメリット

ここで一度、なぜ副業としてキャバクラで働きたいというニーズがあるのか確認していきましょう。
①収入が増える
キャバクラは、本業以外の時間で効率よく稼ぐことができます。
頑張り次第で収入は大きく増えるため、稼ぐ目的であれば真っ先に選択肢に上がる副業でしょう。
特に、本業だけの収入では趣味・買い物に使えるお金が少ない、お金が貯まらないという女性にとっては、魅力的に感じられるはずです。
②時間の有効活用ができる
仕事から帰って来て、特に予定もなくゴロゴロして終わる日もあるでしょう。
そういった休む時間も大切ですが、副業で時間をより有効活用できたら良いですよね。
お酒を飲みながら色々な人と話せて、さらにお金ももらえるとなると、人によっては家でただ休むよりもリフレッシュできて充実した時間の使い方にできるかもしれません。
③スキルアップが図れる
キャストは多くのお客様と接客するのでコミュニケーションを通して多くのことを吸収でき、結果としてスキルアップに繋がります。
本業の仕事の内容と関係性がある業界のお客様と話すような時もあれば、本業の仕事内容と全く関係性のない業界で働いているお客様と話すこともあります。
どちらの場合にせよ、色々な人の話を聞くことで視野が広がり、他の人の考えを聞くことで自分の考え方も柔軟になっていくでしょう。
また、シンプルに接客のスキルが上がるのでそのスキルが営業やプレゼンなどに活きてくることも期待できるでしょう。
④リスクの分散ができる
万が一本業の会社が倒産したり、リストラされたりして職を失った際、キャバクラでの副業で次の仕事を見つけるまで食いつなぐこともできます。
また、キャバクラをそのまま本業にすることも可能。
副業をすることで、もしもの時の経済的な不安をかなり軽減できます。
キャストから見たキャバクラで副業をするデメリット

副業でキャストが働くメリットをまとめましたが、当然デメリットも存在します。
キャバクラを経営している方はもちろん、キャスト以外のスタッフも頭に置いておいて損はない知識です。
①初期費用がかかる
キャバクラでの副業を考えている人の多くは、本業の給料だけでは満足な収入が得られていない、といったお金を必要としている人です。
しかし、キャバクラで働く際には初期費用がかかることは説明しておかなければなりません。
衣装やヘアメイク代、店内用のバッグ代など特に働きはじめは何かとお金がかかります。
キャバクラを経営している方は、新しくキャストとして働く女の子のバックグラウンドを把握し、適切なアドバイスやサポートができると、副業で働きたいというキャストを上手に採用できるでしょう。
②体調管理、寝不足
キャバクラの性質上、帰宅は終電かそれ以降になることが多いです。
休む時間が少なくなると、必然的に体調管理が難しくなったり、寝不足になったりします。
アフターに付き合った場合、朝帰りになることもあるでしょう。
また、アルコールを沢山飲むこともあるため、二日酔いも日常茶飯事です。
キャバクラが本業の場合はその後ゆっくり寝れば良いのですが、別に本業がある場合は仮眠程度にしか寝れないことや、朝帰りでそのまま準備をして出勤するということもありえます。
そのように休みを十分に取れない期間が続く場合、体調管理がままならず、体調を崩すことが考えられます。
本業にもキャバクラでの副業にも悪影響が出てしまうので、お店のスタッフなどは副業のキャストの体調には目を光らせておくようにしましょう。
③副業がバレてトラブルに繋がる
キャバクラで副業をする場合、本業の会社が副業を許可しているのかということはとても重要です。
副業を禁止している会社にいながら副業をして、バレてしまった場合職務規定違反で本業の会社をクビになるということも覚悟しなければなりません。
具体的には、以下が原因でバレるケースが考えられます。
- 確定申告・住民税の納付方法を間違えてバレる
- キャバクラの仕事中に会社の人に出くわす
- 信頼していた同僚に密告される
- 体調管理ができず睡眠不足が原因で遅刻など業務に支障をきたす
キャスト志望の女の子がお店にきたら、本業は別にあるのか、副業OKな企業なのか、本業の会社がお店から近すぎたりしないかなど質問をして、お互いの理解が一致するようにしておきましょう。
キャバクラの副業によって起こりうるトラブル

キャバクラを副業としている人にとって一番深刻化しやすいトラブルは、身内や会社に隠していてそれがバレることです。
近年ではマイナンバー導入に伴う「身バレ」「会社バレ」を気にしてキャストをやめてしまうというケースも増えており、経営をする側としても無視できない問題となりました。
ここでキャストが恐れる「身バレ」「会社バレ」とは何なのでしょうか。具体的に見ていきます。
①身バレ
「身内にキャバクラで働いていることがバレる」こと、あるいは「身分・身元がお客様にバレること」を指します。
世間一般の水商売に対するイメージは千差万別、あまり良く思わない人もいます。
身内の範囲は両親や親戚から友人まで広く捉えることもできますが、キャストによって違うでしょう。
前章で述べた体調の悪化や帰る時間などでバレることもありますが、一人暮らしなどをしていてもふと帰省した際の服装などで勘付かれることもあります。収入が多くなりブランド品などを急に身につけるようになるキャストもいるためです。
身バレを気にしているキャストにこの盲点・注意点を伝えてあげることでトラブルをグッと回避でき、キャストの離脱を防ぐことができます。
②会社バレ
文字通り「会社にバレる」ことを指します。
主にバレる要因は同僚などに話してしまって密告されるケース、申告の方法を間違えて副業がバレるケースがあります。
副業を禁止している会社で副業がバレると、職務規定違反で会社をクビになることもありますので、深刻な問題です。
また、副業を許可していてもキャバクラで働いていることを知られたくないと思っていることもありますので、正しい知識を持ってきちんと申告することが大切です。
キャバクラで副業するときの年末調整と確定申告

キャストはもちろん経営をしている方でも混同することの多い「年末調整」と「確定申告」。
「同じなんじゃないの?」と思う方も多いのではないかと思います。ここでしっかりとその違いを把握しておきましょう。
年末調整とは
会社員や公務員などの場合、毎月の給料から税金が天引きされたものが収入となります。
月ごとにあらかじめ給料から税金が引かれていることを源泉徴収と言います。
しかし月ごとに引かれている税金の額が本当に正確かというと様々な要因が絡むため正確ではありません。その納税額の最終調整を年末に行うことが年末調整なのです。
元旦から12月末までの「1年間の収入から控除額を引いた金額」に「(所得水準によって異なる)税率」をかけたものが年間の正しい納税額となり、税金を払いすぎていた場合は還付されたり、逆に追加徴収されたりします。
ここでのポイントは、以下の通り。
- 年末調整は給与を支払う側の義務
- 複数の勤務先で従業員として働いている場合、年末調整はどこか1つの企業で行う
- 基本的には収入の多い勤務先(本業)で年末調整を行う
- 収入の少ない勤務先(副業)での所得に関しては、確定申告をして納税する
つまり、キャストと雇用契約を結び「従業員」として雇っているキャバクラが、本業でキャストをしている女の子に対して行う必要がある手続きです。
確定申告とは
会社などは関係なく、個人の1年間の所得に対しての税金の納付額を確定させて申告する手続きを確定申告といいます。
会社に所属しない個人事業主などがこの手続を行います。
また、水商売のキャストは多くの場合、契約上は業務請負契約の外部業者、つまり個人事業主なので確定申告する必要があります。
年末調整で納税する会社員などは、あらかじめ給与から天引きされているため、納税を完了させる際には少額の調整だけで済みます。
確定申告だけで納税する場合は所得の確定後に税金を全額納めるため、納税を見据えて金銭管理を行い、納税額を手元に残しておく必要があります。
年末調整と確定申告の違いと注意点
会社の給料のみを収益としている場合は源泉徴収と年末調整で所得税の計算・納税を完了することができますが、一部確定申告をしなければならない場合があります。
- 年収が2000万円以上の人
- 副業での所得合計が20万円以上の人
- 会社で源泉徴収されていない人
副業としてキャストをしている人は2番目の場合に当てはまるでしょう。
ここでもし副業でキャストをしているのに、
- 本業でも副業でも年末調整を行ってしまう。
- 自分で確定申告せずに本業先に丸投げしてしまう。
といったことをすると副業が本業の会社に一瞬でバレてしまいます。
年末調整は「会社が確定申告を行ってくれるもの」、個人での確定申告は「納税者自身が全ての所得に対して申告するもの」です。
年末調整はいつも通り本業の会社にやってもらい、その後に副業の確定申告を行い、自身で納税することによって副業がバレることなく納税をすることができます。
詳しい納税方法については不正発覚?身バレ?キャバクラ、水商売のマイナンバー対策法をご覧ください。
副業キャストにとって働きやすい環境を作るために
確定申告などが必要であることやその詳しい方法などは、この記事やリンク先の記事を読んでいただくことで理解できたと思います。
最後に、副業としてキャバクラで働いているキャストが働きやすい環境の作り方を見ていきましょう。
働き始めるキャストの状況を把握する
キャバクラを経営する立場からできることはキャストと密に連絡をとり、キャストがきちんと確定申告できるようにサポートすることです。
採用する時から「本業として働くのか、副業として働くのか」だけでなく、以下を確認しましょう。
- 周りの人は知っているのか
- 本業の会社では副業が禁止されていないか
- どういった性格なのか、考え方をしているのか
- 何のためにキャバクラで稼ごうと思ったのか
こうした丁寧なヒアリングが、キャストの不安解消や確定申告のミス防止などに繋がり、結果としてキャストが継続的に働いてくれるようになります。
POSレジを使用した丁寧な会計管理
また、お店としてもきちんと売り上げ・給料管理を行って、正しい額の給料をキャストに払うこともキャストが確定申告をする上でのサポートに繋がります。
しかし、給与管理など手動で行っているとミスが起こることも考えられます。
- 営業終了後、短時間で膨大な量の伝票を見ながら何人ものキャストの給料計算をしなければならず正確に計算できているか不安。
- キャストの給料のデータを管理していないからアドバイスができないのではないか
このように思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、こうした課題は弊社の水商売専用POSレジシステム「TRUST」が全て解決してくれます。
TRUSTは通常のPOSレジの機能に加え、以下のように機能が充実しています。
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- コンカフェ特有の指名や延長管理機能
- その他コンカフェ専用の機能が盛りだくさん
もちろん数字管理機能や不正防止など、通常のPOSレジとしての機能も取り揃えています。
キャバクラ専用POSレジ「TRUST」を導入することにより、キャストの給料計算・管理はもちろんのこと、面倒な税務調査などに対する対策ができたり、経営システムの効率化を達成することが可能になるでしょう。
納税に関して正しい知識を身につけ、キャストと密にコミュニケーションをとり、給与管理等を正確に行うことでキャストが副業でも働きやすい環境を作っていきましょう。
キャバクラ経営をより効率化したいという方は、ぜひTRUSTの詳細ページをチェックしてみてくださいね。
キャスト管理を効率化したい経営者の方へ
キャスト管理の効率化には、適切なシステムとツールの活用が不可欠です。
しっかりとキャスト管理をすることで、給与計算ミスの防止、キャスト満足度の向上、離職率の低下、そして安定した店舗運営が実現できるでしょう。
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まとめ:キャバクラの副業
副業に関するメリット・デメリットに始まりトラブルや、マイナンバー制度、年末調整・確定申告といった実は曖昧に理解している方が多い仕組みについて説明してきました。
キャストはキャバクラにおいてもっとも大切な商材だということは言うまでもありません。
マイナンバー制度を背景に一度はキャスト採用が厳しくなったとされる時期もありました。
しかし、副業解禁に伴ってキャスト採用を上手に行っていくお店は、今後より多くの利益を生み出して行くことでしょう。
経営者やお店側が出来ることとしては、以下が挙げられます。
- 納税の仕組み・制度を理解する。
- キャストと密にコミュニケーションを取る。
- 金銭管理を正確に行う。
この3点に注意し、キャストを巻き込んで継続的な売り上げアップを狙っていきましょう。














