風営法の従業員名簿の書き方|記載項目・テンプレート・罰則を解説

目次

風営法で義務付けられている従業員名簿の書き方や管理方法がわからず困っていませんか?

結論から言うと、従業員名簿は営業所ごとに備え付けが義務付けられており、8つの記載項目を漏れなく記入する必要があります。

本記事では以下の内容を解説します。

従業員名簿は警察の立ち入り調査で最初に確認される書類です。正しい知識を身につけて適切に管理しましょう。

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風営法の従業員名簿とは

風営法の従業員名簿の概要

従業員名簿とは、その名の通り「従業員の情報をリスト化したもの」です。

正確には風営法36条では「従業者名簿」と呼びます。この記事では分かりやすさのため「従業員名簿」と表記しますが、法律上の名称は「従業者名簿」です。

つまり、1日だけの体験入店キャストも、週1回しか出勤しないキャストも、全員が記載対象になります。「たまにしか来ないから」という理由で省くことはできません。

なぜ水商売で従業員名簿が必要かというと、法律で義務付けられているからです。具体的には、以下のルールを必ず守る必要があります。

これらを守れていないと、労働基準法や風営法で罰則が科されます。

2025年風営法改正の影響

2025年6月28日に施行された風営法改正では、接待飲食営業に対する規制が大幅に強化されました。

「色恋営業」や高額請求トラブルが社会問題化したことを受け、従業員管理の重要性がこれまで以上に高まっています。特に年齢確認の徹底がより厳しく求められるようになりました。

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従業員名簿が必要なお店

従業員名簿が必要なお店は?

風営法36条の対象は、風俗営業許可や届出が必要な業者全般です。以下のようなお店では、従業員名簿が必要になります。

キャバクラ・ホストクラブ

キャバクラやホストクラブなど、接待を伴うお店では、従業員の管理が法律で厳しく求められます。

従業員の基本情報(氏名、生年月日、住所など)を記載し、定期的に更新する必要があります。

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ガールズバー・ボーイズバー

ガールズバーやボーイズバーでも、接待行為を行う場合は風俗営業許可が必要で、従業員名簿の作成義務が発生します。

「うちは接待に該当しない」と思っていても、深夜酒類提供飲食店として届出をしている場合も名簿の備付義務があるため、いずれにせよ作成が必要です。

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スナック・パブ・バー

スナックやパブ、バーなどの飲食店でも、深夜0時以降も営業する場合は深夜酒類提供飲食店に該当し、従業員名簿が必要です。

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パチンコ店・麻雀店・ゲームセンター

パチンコ店、麻雀店、ゲームセンターなどの遊技施設も風営法の対象です。

店内で接客を行う従業員の名簿を管理することが求められます。

従業員名簿の不備による罰則

従業員名簿に関する罰則

従業員名簿を用意していなかったり、内容に不備があったりすると、罰則が科されます。

以下の団体から開示・提出を求められた場合、速やかに従業員名簿を見せる必要があります。

ルールを守って記入した従業員名簿が用意できていなかったり、見せられなかったりすると、以下の罰則が科されます。

警察の立ち入り後に慌てて作成しても、遡って罪を免れることはできません。

また、警察官の立入検査を拒否・妨害する行為自体も、100万円以下の罰金の対象になります。

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キャバクラの従業員名簿に記載する項目

従業員名簿に記載するべき項目

従業員名簿には、以下の項目を必ず記載する必要があります。

これらの項目を漏らさず、正確に記載することが重要です。

記載項目を満たしたテンプレートはお役立ち資料一覧からダウンロードできます。

それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。

①氏名(源氏名ではなくフルネーム)

従業員名簿には、源氏名ではなく本名をフルネームで記載します。

源氏名での記載は虚偽情報とみなされ、法令違反になります。必ず運転免許証や住民票などの公的書類で本名を確認しましょう。

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②生年月日

18歳未満の雇用は風営法で厳しく禁止されています。

生年月日を正確に記載し、年齢確認を徹底しましょう。姉妹の身分証を持参するケースなど、年齢詐称の事例も多いため、複数の書類でのクロスチェックが重要です。

③履歴

これまでの職歴を記載します。

風営法上、特に詳しく書く必要はありませんが、採用時に確認した内容を簡潔に記載しましょう。

④性別

男性・女性を記載します。

⑤住所

現住所を正確に記載します。

住民票の住所と現住所が異なる場合でも、現住所を記載することが一般的です。

ただし、住民票で確認した住所も控えておきましょう。

⑥従事する業務の内容

「キャスト」「内勤」「ホール係」「厨房」など、具体的な業務内容を記載します。

風営法上の接客業務に該当する場合は、その旨を明確に記載することが重要です。

⑦雇い入れた年月日

実際に働き始めた日を記載します。

体験入店の場合も、体験入店日を記載する必要があります。

⑧退職した年月日及びその理由

退職日と退職理由(自己都合・会社都合)を記載します。

風営法違反や売春防止法違反があった従業員については、その旨を記載することで、経営者が違反行為を黙認していなかった証拠になります。

キャバクラの従業員名簿の管理方法

従業員名簿を作ったら、警察などの立ち入り時にすぐ見せられるよう、きちんと管理しておきましょう。

すぐに名簿を見せられる、または印刷できるのであれば、紙ではなくエクセルなどの電子データでの保管でもOKです。

ただし、従業員名簿の管理には以下の2つのルールがあります。

複数店舗を経営している場合、それぞれのお店で名簿を用意する必要があります。また、退職後3年以内に名簿を破棄すると、法令違反になります。

「名簿を作って終わり」ではなく、作成後の管理方法にも注意しましょう。

電子データで管理する場合の注意点

エクセルなどで管理する場合、以下の点に注意しましょう。

警察が来た時に「パソコンが壊れて見せられません」では通用しません。常にすぐ見せられる状態にしておきましょう。

従業員名簿作成時の注意点

従業員名簿を作成する際は、以下の3点に注意してください。

①従業員全員分の名簿を作成する

従業員名簿は、社長や店長を含む従業者全員の記載が必要です。

前述のとおり、業務委託契約のキャストや派遣スタッフ、1日だけの体験入店も対象になります。

自分自身も含め、店で業務に従事する全員分の情報をしっかり記載しましょう。

②源氏名ではなく本名で記載する

従業員名簿は、源氏名ではなく本名で記載します。

源氏名は虚偽情報とみなされるため、運転免許証などに記載されている正しい名前を記入してください。

③従業員の身元をしっかり確認する

従業員名簿を作っても、従業員自身が名前や住所を偽っていれば、書類自体が虚偽のものになってしまいます。

従業員を雇う時は、以下の書類で身元をしっかり確認しましょう。

これらのコピーを取って従業員名簿と一緒に保管しておけば、警察が来ても安心です。

なお、運転免許証のICチップをIDリーダーアプリで読み取ると本籍地を確認できるため、実務上はこの方法を使うケースもあります。

年齢確認は特に厳しく

18歳未満の雇用は風営法で厳しく禁止されています。

年齢詐称の事例も多いため、顔写真付き身分証明書での本人確認を徹底してください。「見た目が幼いから大丈夫だろう」ではなく、必ず公的書類で確認しましょう。

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警察の立ち入り調査の実例

警察が見回りに来た際には、必ず従業員名簿の提出を求められます。

実際に警察が立ち入り調査を行ったケースを2つ紹介します。

歓楽街健全化へ合同査察

姫路の歓楽街を安全に ゆかたまつり控え警戒強化

このように、お祭りなどのイベント前や、歓楽街が賑わう12月は、健全化対策として警察の見回りが増える傾向にあります。

ただし、これはあくまで傾向の話です。突然見回りに来ることもあるので、従業員名簿はいつでも見せられる状態にしておきましょう。

キャバクラの従業員名簿に関するよくある質問

最後に、風営法の従業員名簿に関するよくある質問をご紹介します。

Q1. 従業員名簿は手書きでも大丈夫ですか?

ただし、エクセルなどの電子データでの管理も認められており、以下のメリットがあります。

重要なのは、警察が来た時にすぐ印刷・提示できる環境を整えておくことです。

Q2. 1日だけの体験入店でも従業員名簿に書く必要がありますか?

風営法では「お店の業務に従事する者」すべてが対象のため、勤務期間の長さや契約形態は関係ありません。

これらすべてが記載対象です。面倒ですが、法令遵守のために必須の手続きです。

Q3. 源氏名しか知らない従業員がいる場合はどうすればいいですか?

源氏名での記載は虚偽情報とみなされ、法令違反になります。以下の手順で対応しましょう。

本名確認を拒否する場合は、雇用を見合わせることをおすすめします。

Q4. 運転免許証だけでは身元確認として不十分ですか?

現在の運転免許証には本籍地が記載されていないため、追加で以下の書類が必要です。

マイナンバーカードも本籍地の記載がないため、単体では不十分です。ただし、運転免許証のICチップをIDリーダーアプリで読み取れば本籍地を確認できます。

Q5. 従業員名簿の保管期間はどのくらいですか?

保管期間中は以下の点に注意してください。

法律により店舗管理となっているため、個人への返却義務はありません。

Q6. 2025年の風営法改正で従業員名簿への影響はありますか?

改正による主な影響は以下の通りです。

従業員名簿の正確性は、これまで以上にお店の信頼性を左右する重要な要素になっています。

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従業員名簿の不備で摘発されるケースの多くは、「管理していたつもり」が原因です。手書きや個別のExcelファイルで管理していると、体験入店のキャストや短期スタッフの記録が抜け落ちやすく、警察の立ち入り時に証明できないリスクがあります。

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まとめ

今回は、風営法の従業員名簿について解説しました。

従業員名簿は警察の立ち入り調査で最初に確認される書類です。不備があると罰金や営業停止のリスクがあるため、正しく作成・管理することが大切です。

以下のポイントを押さえて、今すぐ従業員名簿を整備しましょう。

2025年6月の風営法改正により、従業員管理の重要性はさらに高まっています。

適切な従業員名簿の作成・管理は、お店の信頼性を保ち、安心して営業を続けるための必須条件です。

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