目次
自店の売上が平均と比べて高いのか低いのか、判断できずにいませんか?
結論から言うと、ガールズバーの売上平均は月300万〜500万円、キャスト1人あたりの売上は月30万〜50万円が目安です。
この数字を下回っている場合、原因は集客ではなくキャストごとの収益性にあるケースが少なくありません。
本記事で解説する内容は以下のとおりです。
- ガールズバーの売上平均とエリア別の月商
- キャスト1人あたりの売上の出し方と目安
- 給与対比で黒字キャストを見分ける方法と適正人件費率
まず、売上に関する主な指標を一覧にしました。
| 指標 | 目安 |
|---|---|
| 月商(1店舗) | 300万〜500万円 |
| キャスト1人あたりの月間売上 | 30万〜50万円 |
| 客単価 | 4,000〜6,000円 |
| 1日の来店数 | 15〜30人 |
| 人件費率 | 35〜40% |
売上を店全体で見ているうちは打ち手が決まりません。キャスト1人あたりまで分解すると、どこを直すべきかが見えてきます。
ガールズバーの売上平均は月300万〜500万円

ガールズバーの売上平均は、1店舗あたり月300万〜500万円です。
席数10〜15席のカウンター営業で、1日15〜30人の来店を月25日続けた場合の水準にあたります。
複数店舗を展開する法人では、1店舗で月1,000万円を超える店もあります。
ここからは、売上の内訳を具体的に見ていきましょう。
エリア別の月商平均
月商は立地によって3〜5倍の差がつく世界です。
| エリア | 月商の目安 | 客単価 |
|---|---|---|
| 東京(新宿・池袋・渋谷など) | 500万〜800万円以上 | 5,000〜8,000円 |
| 地方都市(大阪・名古屋・福岡・札幌など) | 300万〜500万円 | 4,000〜6,000円 |
| 郊外・人口3万人以下の市町村 | 150万〜300万円 | 3,000〜4,000円 |
エリアが変われば客単価の相場そのものが変わるため、都内の数字を地方の店にそのまま当てはめても参考になりません。
自店の月商を評価するときは、同じエリアの客単価帯と比べてください。
売上は「客単価×来店数×営業日数」で決まる
ガールズバーの売上は、3つの数字の掛け算で決まります。
月商 = 客単価 × 1日の来店数 × 営業日数
客単価5,000円・1日20人・月25日営業であれば、月商は250万円になります。
同じ条件で客単価を6,000円に上げれば300万円、来店数を25人に増やせば312万円です。
来店数を増やすには広告費がかかりますが、客単価はドリンクの出数で動かせるため、先に手をつけるべきは客単価のほうになります。
月商100万円台の店に足りていないもの
月商が100万円台で止まっている店は、客単価と稼働キャスト数のどちらかが崩れています。
客単価5,000円であれば、月商100万円は1日あたり8人の来店しかない計算です。
この水準では、キャストを増やしても席が埋まらず、人件費だけが増えます。
- 来店数が足りない場合:集客施策と立地の見直しが先
- 客単価が低い場合:ドリンクの声かけとメニュー構成の見直し
- キャストが足りない場合:採用より既存キャストの出勤日数の確保
月商100万円台から抜け出すなら、まず客単価を1,000円上げる施策から着手してください。来店数を増やすより短期間で効きます。
ガールズバーの集客方法6選!常連客を増やして売上アップを図ろう
キャスト1人あたりの売上平均は月30万〜50万円

キャスト1人あたりの売上は、月30万〜50万円が目安です。
月商300万〜500万円の店で、常時10人前後のキャストが稼働している場合の計算になります。
キャスト1人あたりの売上 = 月商 ÷ 稼働キャスト数
月商400万円を10人で割れば、1人あたり40万円です。
この数字が20万円を下回っている店は、キャストの人数に対して来店数が足りていません。
キャスト個人売上の計算方法
キャスト個人の売上を出すときは、TAXと指名料を除いた小計金額を使います。
指名料はキャストへのバックに回る原資なので、店の売上として扱うと数字がずれるためです。
以下の条件で計算してみましょう。
- セット料金:3,000円
- 指名料:1,000円
- ドリンク:1,000円
- TAX:10%
会計の総計は5,500円ですが、キャスト個人売上はセット3,000円+ドリンク1,000円=4,000円になります。
総計で評価するとキャストの成績が実態より1.3〜1.4倍に膨らむため、必ず小計で揃えてください。
1人あたりいくら売れば黒字になるか
キャスト1人が黒字になるラインは、そのキャストの給与額で決まります。
時給2,174円のキャストが1日6時間・月15日出勤した場合、基本給は約19万6,000円です。
ドリンクバックを加えて給与を21万円とすると、同額の21万円を売り上げてようやく収支が並びます。
給与21万円 ÷ 個人売上42万円 = 給与対比50%(黒字)
給与21万円 ÷ 個人売上21万円 = 給与対比100%(損益分岐点)
キャスト1人あたり月30万〜50万円という平均は、給与対比に直すと50〜70%にあたります。ここが黒字経営の目安です。
給与対比で黒字キャストと赤字キャストを見分ける

給与対比とは、キャストが自分の給料分を自分で売り上げられているかを表す指標です。
給与対比 = キャスト給与 ÷ キャスト個人売上 × 100
この数字が低いほど、店舗にとって収益性の高いキャストということになります。
給与対比の目安は100%
給与対比100%以下のキャストを「黒字キャスト」、100%を超えるキャストを「赤字キャスト」と分類します。
| 給与 | 個人売上 | 給与対比 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 50万円 | 40% | 優秀な黒字キャスト |
| 20万円 | 30万円 | 67% | 黒字キャスト |
| 20万円 | 20万円 | 100% | 損益分岐点 |
| 20万円 | 10万円 | 200% | 赤字キャスト |
給与対比70%以下のキャストが全体の6割を占め、100%超が2割以下に収まっていれば、人件費はコントロールできています。
①黒字キャストのシフトを優先する
給与対比100%以下の黒字キャストは、出勤するほど店に利益をもたらします。
シフトを組むときは、まず黒字キャストの希望を通してください。
一方で、赤字キャストのシフトは段階的に調整し、店全体の給与対比を改善していきます。
ただし急にシフトを削るとチーム全体の雰囲気が崩れるため、1か月あたり1〜2日ずつ減らす程度に留めましょう。
②黒字キャストとのコミュニケーションを厚くする
黒字キャストは、売れていないキャストとは異なる種類の悩みを抱えています。
太客との距離の取り方、他店からの引き抜き、指名客同士の鉢合わせなど、店長が介入しないと解決しない問題が中心です。
定期的な面談の時間を確保し、個別に対応してください。
稼いでいるキャストほど他店から声がかかるため、不満が小さいうちに拾う頻度の高さが離職を防ぎます。
③赤字キャストを戦力化する
赤字キャストも、売上以外の面で店の運営を支えています。
黒字キャストが呼んだ客のヘルプに入る、店内の雰囲気を作るといった役割は、数字には表れません。
適切な指導を続ければ、赤字キャストを黒字キャストへ育てることは十分可能です。
育成の期限は3か月を目安にし、その間に給与対比が改善しなければシフトの見直しに切り替えてください。
ガールズバーの適正人件費率は35〜40%
ガールズバーの人件費率は、売上の35〜40%に収めるのが目安です。
一般的な飲食店の25〜30%より高い水準になりますが、ガールズバーは料理ではなく接客そのものが商品なので、人にコストを配分する構造になります。
| 業態 | 適正人件費率 | 商品の中心 |
|---|---|---|
| 一般飲食店 | 25〜30% | 料理の提供 |
| ガールズバー | 35〜40% | カウンター越しの接客 |
| キャバクラ | 40〜45% | 着席接客と指名システム |
月商400万円の店であれば、人件費は140万〜160万円が上限です。
キャスト10人で月20万円ずつ支払うと200万円になり、この時点で人件費率は50%を超えます。
人件費率が40%を超えている店は、キャストの人数ではなく1人あたりの出勤日数で調整してください。頭数を減らすと席が埋まらなくなります。
キャスト給与は「時給+ドリンクバック」で決まる
ガールズバーのキャスト給与は、基本時給とドリンクバックの合計で構成されます。
キャスト給与 = 基本時給 × 勤務時間 + ドリンクバック
トラストタイムズの調査では、都内の基本時給の平均は2,174円でした。
- 基本時給:2,000〜2,500円(都内平均2,174円)
- ドリンクバック:1杯100〜200円
- その他手当:指名料、延長料金など
求人票では「時給×勤務時間+バック」と明記してください。「時給+バック×時間」と誤解されたまま入店されると、初日でトラブルになります。
ガールズバーのドリンクバック相場は100〜200円|バック率の決め方と管理方法
天引き制度は書面での同意が前提
天引き制度とは、研修費・厚生費・衣装代・送迎代などの名目で給与の一部を差し引く仕組みです。
採用時に提示する時給を高く見せられる反面、実際の手取りが減るためキャストの不信を招きます。
- メリット:求人票の時給を高く設定できる
- デメリット:手取りとの差で信頼を失う
労働基準法では賃金の全額払いが原則で、法定控除以外の天引きには労使協定または本人の同意が必要です。
天引きを行うなら、項目と金額を書面で示し、本人の同意を取ったうえで給与明細に内訳を記載してください。
キャスト1人ひとりの給与対比を、今すぐ答えられますか。
紙の伝票では月末まで集計できないため、赤字キャストに気づくのは翌月になります。
水商売専門のPOSシステム「TRUST」なら、キャスト別の売上と給与がその日のうちに確認できます。
ガールズバーの売上・人件費に関するよくある質問
Q1. ガールズバーの利益率はどれくらいですか?
A. 売上の20〜40%が目安で、一般的な飲食店の10%前後より高い水準です。
酒類の原価が低く、料理の仕込みや厨房スタッフが不要なことが理由になります。
オーナーの年収を含めた収益構造は、以下の記事で詳しく解説しています。
ガールズバーオーナーの年収を解説|経営者の収入相場と稼ぐためのポイント
Q2. 人件費率が40%を超えてしまう場合はどうしますか?
A. キャストの人数ではなく、給与対比の悪いキャストの出勤日数から調整してください。
頭数を減らすと席が埋まらず、売上が落ちて人件費率はかえって悪化します。
給与対比100%超のキャストを特定し、1か月あたり1〜2日ずつシフトを減らすのが現実的な手順です。
Q3. 新人キャストの時給はいくらに設定しますか?
A. 都内なら2,000円前後から始め、成果に応じて段階的に上げる形が基本です。
新人は売上実績がないため、いきなり高い時給を設定すると人件費率を押し上げます。
ドリンクバックで成果に応じた上乗せをすれば、固定費を増やさずにモチベーションを保てます。
Q4. 黒字キャストの離職を防ぐにはどうしますか?
A. 時給の引き上げに加えて、役割を与えることが効果的です。
新人教育の担当やイベントの企画役など、売上以外の居場所があるキャストは辞めにくくなります。
定期的な面談で要望を把握し、他店から声がかかる前に条件を見直しておきましょう。
Q5. 売上データは何を見ればいいですか?
A. 店全体の月商ではなく、キャスト別の個人売上と給与対比を見てください。
月商だけを追っていても、どのキャストを伸ばすべきかの判断材料になりません。
曜日別・時間帯別の来店数を合わせて見ると、シフトの組み方まで判断できます。
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まとめ:売上はキャスト1人あたりまで分解して見る
ガールズバーの売上平均は月300万〜500万円、キャスト1人あたりでは月30万〜50万円が目安になります。
自店の数字がこれを下回っている場合、店全体の月商を眺めていても原因は特定できません。
- 月商:客単価×来店数×営業日数に分解する
- キャスト:個人売上と給与対比に分解する
- 人件費:売上の35〜40%に収める
給与対比70%以下のキャストが6割を占める状態を作れれば、人件費は自然と適正の範囲に収まります。
そのためには、キャスト別の売上を毎日把握できる状態が前提になります。
キャスト別の売上と給与を、月末にまとめて集計していませんか。
その運用では、赤字キャストに気づくのは給与を支払った後になります。
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