目次
キャバクラを経営する中で、「ドリンクバック」に関して以下のような疑問を感じていませんか?
- ドリンクバックの金額の相場は?
- ドリンクバックの管理方法はどうすればいい?
ドリンクバックをしっかり管理できていないと、お店とキャストの信頼関係を壊しかねません。
一度の計算ミスでキャストに不信感を抱かれるようになってしまった、なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、以下の内容について紹介していきます。
- キャバクラでのなドリンクバックの相場・金額
- ドリンクバックを利用して利益を管理する方法
- ドリンクバックの管理の仕方
ドリンクバックを正確に管理し、キャストのモチベーションと売上を高めていきましょう。
キャバクラでのドリンクバックの相場は?
そもそも「ドリンクバック」とは、キャバクラやガールズバーで飲み物(ボトル・カクテル等)を注文した際に発生するもの。
ドリンクの金額の一部が女の子へのインセンティブとしてバックされることを意味します。
簡単に言えば、「歩合制の給料」のようなイメージ。
時給に加え、キャストの頑張りで給料が上がるので、うまく活用すれば従業員のモチベーションが高まります。
そんなドリンクバックですが、大きく以下2つに分類することができます。
- キャストドリンク・レディースドリンク
- ボトル・シャンパン
それぞれ確認していきましょう。
①キャストドリンク・レディースドリンク
「キャストドリンク・レディースドリンク」とは、名前の通りキャストが飲むドリンクのこと。
キャストが1杯飲むごとに、それに応じたバック(歩合給)が発生します。
後述する「ボトル・シャンパン」との大きな違いは、本指名であってもフリーであっても、キャストが1杯飲むごとにドリンクバックがつくことです。
では、キャストドリンク・レディースドリンクのバックは1杯辺りどの程度付くのでしょうか。
店舗の規模や客層によって異なりますが、主に以下の表が相場です。
1杯辺り単位(円) | 店舗が小さい | 店舗が大きい |
大衆向け | 100-200円 | 200-300円 |
高級向け | 200-300円 | 300-500円 |
これらはあくまで一般的な例であり、ドリンクバックはその地域ごとの特性が大きく関係しています。
多少面倒ではあるかもしれませんが、キャバクラを開店する際はその地域の競合他社を偵察するなどして地域の価格帯をチェックすることをオススメします。
②ボトル・シャンパン
「ボトル・シャンパン」は、キャストの本指名のお客さんがボトル・シャンパンを頼んだ時にバックが付きます。
「キャストドリンク・レディースドリンク」と異なるのは、本指名でないとバックが出ない点。
基本的にはこちらも歩合制ですが、目安としてドリンクの価格の10-20%ぐらいがキャストにバックとして支払われます。
キャバクラでのドリンク以外のバック相場
ドリンクバックについて2種類紹介しましたが、キャバクラでのキャストへの「バック」はドリンクだけではありません。
お店によっても異なりますが、以下のようなバックがあることも覚えておいてください。
- フードバック
- 本指名バック
- 場内指名バック
- 同伴バック
- 延長指名バック
それぞれのシステムについて解説していきます。
①フードバック
フードバックとは、その名の通り「フードの注文」に対してインセンティブが入るシステム。
バック相場はキャストドリンク同様100~500円ほどです。
そもそもキャバクラは食べ物で利益をとるスタイルではないため、フードバックを設定しているお店自体少ないでしょう。
しかしフードバックがあれば、お腹が減っているお客さんに対してキャストは自然に食べ物を勧めることができます。
選択肢の1つとして、設定しておくのは十分アリだと言えるでしょう。
②本指名バック
本指名バックは、キャストを本指名するお客さんが来店した時に発生するバックです。
エリアや客層によっても異なりますが、バック相場は1,000円〜2,000円ほど。
バックの中でも比較的金額が大きいため、LINEで営業を頑張る動機になるでしょう。
指名料金でお店も儲かりやすいため、ぜひ設定しておきたいバックです。
本指名は、他に「A指名」「場外指名」とも言います。
③場内指名バック
場内指名バック(B指名バック)は、フリーのお客さんが、気に入ったキャストをその場で指名した際に発生するバックです。
場内指名のバック相場は、500~1,000円ほど。
本指名ほどではないにせよ、バック料金がある以上、キャストのモチベーションにつながります。
場内指名バックがあれば、フリー客に対しても接客を頑張る理由ができるでしょう。
フリー客が多いお店であれば、場内指名バックを高めに設定するのもいいかもしれません。
④同伴バック
同伴バックは、お客さんと同伴してから出勤した際に発生するバックです。
基本的に同伴バックは高めに設定されていることが多く、相場は、1,000~3,000円ほど。
同伴バックの金額が高い理由は、主に以下2つです。
- お店にとって利益になるため
- バックが低いとキャストが同伴したがらないため
同伴は出勤時間外に行われるため、キャストからすれば「時間外勤務」にあたります。
そのため、バック料金を高めに設定しておかないと、同伴に対するモチベーションも高まりづらいです。
⑤延長指名バック
延長指名バックは、同じ女の子を指名し、お客さんが時間延長した際に発生するバックです。
延長指名バックの相場は1,000~2,000円ほど。
こちらも、キャストが「お客さんに延長してもらえるように頑張ろう」というやる気につながります。
ぜひ設定しておきたいバックです。
キャバクラでドリンクバック等を設定するメリット
ここまでキャバクラの多くのバック制度について紹介しました。
各種バックを設定することで、以下のようなメリットが得られます。
- キャストのやる気が上がる
- キャストの離職率が下がる
- 求人の応募が集まりやすくなる
それぞれ確認していきましょう。
①キャストのやる気が上がる
ドリンクバック等の設定により、キャストのやる気が向上します。
キャストの頑張りが給与に直結するので、意識が高いキャストほど接客スタイルを工夫するようになるでしょう。
- ドリンクを入れてもらうにはどうしたらいいか
- 指名客を増やすにはどうしたらいいか
こういったキャストの工夫は、そのままお店の売上に直結します。
お店が稼ぐためには、まずキャストを稼がせることがポイントです。
②キャストの離職率が下がる
キャストがお店を辞める理由は様々でしょうが、その中の一つに「給与」が挙げられます。
あまり稼げないようならモチベーションは下がりますし、他に良い給与のお店があればそちらに移籍することもあるでしょう。
キャバクラの引き抜きの大多数は「より良い給与の提示」で行われているのも事実です。
つまり逆に言えば、太っ腹なバック設定をしてキャストの待遇をよくすることで、離職率を下げることができます。
利益とのバランス設定は難しいかもしれませんが、ケチすぎるインセンティブは従業員の不満につながりかねないので注意してください。
③求人の応募が集まりやすくなる
バック率が高いと、求人応募が集まりやすくなるメリットもあります。
理由は以下の通りです。
- 女性はみんなキャバクラで「稼ぎたい」ため
- 働くお店を選ぶ際、最初に確認できるのが給与や待遇であるため
「どうせ働くのなら、少しでも給料が高いお店がいい。」
これは解説するまでもなく、多くの人に共通する考えでしょう。
なお、応募が集まりやすくなるということは、将来的にエースになる有望なキャストを獲得できる可能性も高まるということです。
「求人でアピールできるようなバック率」を意識してみると、人材確保においても強く出られるでしょう。
キャバクラでドリンクバックを管理する際の注意点
ドリンクバックをしっかり設定できれば、お店に大きなメリットをもたらしてくれます。
しかし、バックを取り入れる際は、以下に注意する必要があります。
- バック率を臨機応変にする
- 管理方法によっては非常に手間がかかる
- 管理ミスがあるとキャストの不信感に繋がる
それぞれ見ていきましょう。
①バック率を臨機応変にする
バック率は高ければ高いほど、キャストのやる気に繋がります。
かといって、バック率を高く設定しすぎても、お店の利益分が少なくなってしまいます。
よって、バック率は臨機応変に設定するよう意識してみてください。
具体的には、以下の例が挙げられます。
- 売上トップ3のキャストはバック率を高めに設定する
- イベント期間はバック率を高めに設定する
このように臨機応変にバック率を設定すれば、効果的にキャストを鼓舞することができるでしょう。
ここに関しては正解はありませんので、自身の店舗のエリアや客層に合わせ、効果的なバック率を考え出してみてくださいね。
②管理方法によっては非常に手間がかかる
ドリンクバックなどのバック制度は、管理方法によっては非常に手間です。
例えば、よくある管理方法が以下。
- 紙伝票にバックを記載して管理する方法
- ドリンクチケットでカウントする方法
多くのキャバクラでは、このように紙媒体でバック率を管理しています。
しかし、紙媒体だと計算が面倒ですし、書き忘れや重複、読み間違いや書き間違いなどが生じる可能性も高いです。
バック制度を取り入れる場合は、POSレジなどの効率的な管理方法も合わせて取り入れてみてください。
③管理ミスがあるとキャストの不信感に繋がる
最も注意すべきは、ドリンクバック等の「計算ミス」です。
一度でも計算ミスが発生すれば、その後どれだけ計算に注意しようと、キャスト側の不信感につながりかねません。
特に人気なキャストや稼ぐキャストほどプロ意識が高いため、ドリンクバックの数は把握しているでしょう。
給与の計算ミスは非常に大きな問題。
優秀なキャストを手放す原因にもなりかねませんので、特に注意するようにしてください。
ドリンクバックを効率よく管理するなら「TRUST」
では、そのような紙などを利用したドリンクバックの管理を効果的・効率的に管理する方法はないのでしょうか。
実はPOSシステム「TRUST」を利用すれば、上記のような問題を未然に防ぐことができるとともに、毎日の集計作業や月末の月間集計作業などを短時間で終わらせることができます。
このPOSシステム「TRUST」は、専用のアプリを使うことによりどの女の子がドリンクを飲んだのかをその場で入力することで、自動的に集計を行なってくれます。
また、毎営業日ごとにデータはクラウド上に保管されるため、アプリのシステム内にデータが残る心配もありません。
このPOSシステム「TRUST」を導入することにより、以下2つを同時に行うことができます。
- 女の子との信頼関係を崩してしまう恐れがあるドリンクバックの管理
- それぞれの集計を行う時間、人件費の削減
またこれらのデータを利用することで、瞬時にどの女の子がドリンクをたくさん飲んでいるかなどのランキングを作成するなどのデータ管理も今まで以上に簡単に行うことができます。
キャバクラのドリンクバックに関するよくある質問(Q&A)
ドリンクバックの設定や管理について、よくある質問をまとめました。
Q1. ドリンクバック率はどのように決めればよいですか?
A. 地域の競合店舗の相場を調査した上で、店舗の利益率とキャストのモチベーションを両立できる設定にしましょう。
一般的な設定基準は、以下の通り。
- キャストドリンク:ドリンク価格の10~30%程度
- ボトル・シャンパン:販売価格の10~20%程度
- 地域性を考慮:大都市圏では高め、地方では低めに設定
- 客層に応じて調整:高級店ほど金額を高く設定
重要なのは、キャストが頑張れば十分な収入になる一方で、店舗経営が成り立つバランスを見つけることです。
また、売上トップクラスのキャストには特別なバック率を設定するなど、メリハリをつけることも効果的。
Q2. ドリンクバック以外のバック制度はどこまで設定すべきですか?
A. 店舗の経営方針と客層に合わせて、効果の高いバック制度を選択的に導入することが重要です。
例としては、以下が挙げられます。
- 本指名バック:最重要(1,000~2,000円程度)
- 同伴バック:集客効果大(1,000~3,000円程度)
- 場内指名バック:フリー客対応強化(500~1,000円程度)
- 延長指名バック:客単価向上(1,000~2,000円程度)
すべてのバック制度を同時に導入する必要はなく、段階的に導入して効果を検証することをおすすめします。
フードバックなどは必須ではないため、まずは売上に直結する指名関連のバックから始めましょう。
Q3. ドリンクバックの計算ミスを防ぐにはどうすればよいですか?
A. デジタル管理システムの導入とダブルチェック体制が最も効果的です。
計算ミス防止策は、以下の通り。
- POSシステムによる自動計算(TRUSTなど水商売専用システム)
- 手計算の場合は必ず2人でのダブルチェック実施
- キャスト自身にも記録をつけてもらい照合
- 日次・週次での定期的な確認作業
一度でも計算ミスが発生すると信頼関係に大きな影響を与えるため、システム化による自動化が最も安全で効率的です。紙伝票での管理は人的ミスのリスクが高いため、できる限り避けることをおすすめします。
Q4. キャストからドリンクバック率の引き上げを要求された場合、どう対応すべきですか?
A. 店舗全体のバランスとそのキャストの貢献度を総合的に判断して対応しましょう。
対応のポイントは、以下の通り。
- 売上実績に応じた個別バック率の設定検討
- 期間限定での特別バック率適用
- 他のキャストとの公平性を保つルール作り
- 競合店との条件比較と市場相場の再確認
優秀なキャストほど自身の市場価値を理解しているため、適正な評価と待遇が必要。
ただし、一人のキャストの要求を安易に受け入れると他のキャストからの要求も増えるため、明確な基準を設けて対応することが重要です。
Q5. ドリンクバック制度を廃止または変更する場合の注意点は?
A. 事前の十分な説明と段階的な移行期間を設けることが必要です。
変更時の注意点は、以下の通り。
- 変更理由を明確に説明し、キャストの理解を得る
- 急激な変更ではなく段階的に移行する
- 代替となるインセンティブ制度を検討する
- 変更前後での収入シミュレーションを提示する
ドリンクバックはキャストの収入に直結するため、制度変更は慎重に行う必要があります。
変更によってキャストの大量退職を招く可能性もあるため、十分な事前相談と納得感のある説明が不可欠です。可能であれば、キャスト代表との事前協議を行うことをおすすめします。
まとめ:キャバクラではドリンクバックをスマートに管理しよう!
今回はドリンクバックについて、以下の内容をご紹介しました。
- キャバクラでの一般的なドリンクバックの金額
- ドリンクバックを利用して利益を管理する方法
- ドリンクバックの管理の仕方
ドリンクバックの計算方法やキャストのモチベーション管理は、キャバクラ経営では非常に重要です。
それらを管理する方法として、POSシステム「TRUST」があることをぜひ覚えておいてくださいね。