目次
スナックにおけるチャーム(おつまみ・お通し)は、お店を繁盛させるうえで重要な要因の1つ。
しかし中には、以下のように、どのような品を提供すればいいのかお悩みの方もいるのではないでしょうか?
- 「スナックだからチャームは手作りのほうが良いのかな?」
- 「でも忙しそうだからなるべく乾き物とかで済ませたいな…。」
こういった方は、本記事を読みチャームのいろはを理解することで、よりお客さんを満足させることができるでしょう。
今回は以下の内容について紹介していきます。
- スナックにおけるチャームの役割
- スナックによって適切なチャームは異なる
- スナックでよく出されているチャームの具体的な品
お店を繁盛させるために、まずはチャームからしっかりこだわりたい!という方はぜひ参考にしてください。
スナックに欠かせない「チャーム(お通し・おつまみ)」とは?
そもそもスナックにおける「チャーム」とは、お菓子や惣菜などの簡単なおつまみのことで、居酒屋でいうお通しのようなもの。
居酒屋によってお通しの品が違うように、スナックのチャームもざっくりと以下の3種類に分類できます。
- 乾き物系:ナッツ、クラッカー、チョコレート、柿の種など
- 手作り系:ポテトサラダ、ロールキャベツ、肉じゃが、おでんなど
- おつまみ系:枝豆、漬物、タコワサなど
ちなみに、テーブルを華やかに彩ることから「チャーム」という名がついたとされています。
スナックにおけるチャームの役割
お通しとして提供されるチャームですが、一体スナックにおいてどういった役割を持つのでしょうか?
スナックにおけるチャームの役割を2つ紹介していきます。
①テーブルチャージのお礼として提供している
チャームは「テーブルチャージのお礼」として提供されることがあります。
これは要するに「ただテーブルチャージを頂くのは気が引けるから、お礼としてチャームを無料で提供する」ということ。
こういった気遣いはお客さんにとっては嬉しいですよね。
とはいえ、
- ノーチャージだけどチャームを出す
- テーブルチャージもチャーム代も貰う
といったスナックもあるようですので、ママやオーナーの考えに左右される部分ではあります。
②お酒が進むように提供している
チャームによって「お酒が進む」というメリットもあります。
特にスナックはお酒による利益が主ですので、お酒が進む工夫の1つとしてチャームを提供するのは理にかなっているといえるでしょう。
アサヒグループが行った、20歳以上の男女666人を対象とした「おつまみに求めるポイント」の調査では、
- 塩味のきいたもの
- 旬のもの
- サッパリしたもの
- 辛いもの
の4つが人気となっていましたので、参考にしてみてください。
スナックによって適切なチャーム(おつまみ・お通し)は異なる
チャームの定義や役割を紹介してきましたが、一体どのようなチャームを出せばいいのか疑問に感じますよね。
これに関して結論から言うと、そのお店にとって適切なチャームは「スナックのコンセプト」によって異なります。
例えば極論ですが、
「ママとの距離感やアットホームな雰囲気が売り」なのに、チャームはちょっとしたお菓子を出すだけ
といった場合、ママとの距離感やアットホームな温かい雰囲気は感じにくいですよね。
それよりも、身も心も温まるような手作りの品を出す方が、お店のコンセプトが引き立ちます。
このようにスナックによって最適な品は異なるので、以下3つのコンセプト例を参考に、ご自身のお店にピッタリなチャームを考えてみて下さい。
①2軒目に適したスナックなら軽めのおつまみ系
「なんとなく飲み足りないとき、2軒目といったらココだよね」といったイメージのスナックを経営するのなら、チャームは「軽めのおつまみ系」が適しているでしょう。
想定しているお客さんは1件目である程度お腹いっぱいになってきているわけですから、
- 枝豆
- 漬物
- タコワサ
などの、お酒を飲みつつ軽くつまめるくらいのものがおすすめです。
②バーに近い雰囲気なら乾き物系
「バーに近い、落ち着きや高級感のある雰囲気」といったイメージのスナックなら、チャームは「乾き物系」がおすすめ。
バーに近い雰囲気であれば1件目に来る方はまずおらず、お腹いっぱいになって来ているお客さんがほとんどでしょう。
ですが先ほどと違って「落ち着いた雰囲気」「高級感」等をコンセプトにしているわけですから、
- ナッツ
- クラッカー
- チョコレート
などを綺麗な器に盛り付けて出すことで、「簡単につまめて、なおかつ品のあるチャーム」として提供することができます。
加えて乾き物ですと素材そのものの味を楽しめるため、高級ナッツ、高級チョコなどを出すと、ハイグレードなお客さんに刺さりやすいでしょう。
③ママとの距離感を売りにするなら手作り系
先ほど例に出しましたが、「ママとの距離感が近いアットホームなスナック」といったコンセプトであるなら、手作り系のチャームがおすすめです。
手作り系の中でも、
- ロールキャベツ
- おでん
- 肉じゃが
などの、いわゆる「おふくろの味」に近い心も温まるようなメニューだと、よりコンセプトを強調できるはずです。
スナックでよく出されているチャームの具体的な品
最適なチャームはスナックのコンセプトによって異なりますが、なんとなくご自身のお店にピッタリのチャームはイメージできましたか?
そのイメージをより具体的にするために、この章では「チャームの具体的な品」を紹介していきます。
①スナックで良く出されるおつまみ系のチャーム
スナックで出されるおつまみ系のチャームとしては、以下が挙げられます。
- 枝豆
- 漬物
- タコワサ
これらの品に少しだけ手心を加えて提供するパターンもあるようですね。
おつまみ系だと塩っ気がある品が多いので、シンプルにお酒が進みやすくなる点がメリットです。
よって、もし「とにかくお酒を飲みたい」というお酒好きなお客さんが多いのであれば、こういったおつまみ系がピッタリではないでしょうか。
②スナックで良く出される乾き物系のチャーム
スナックで出される乾き物系のチャームとしては、以下が挙げられます。
- ナッツ
- クラッカー
- チョコレート
- 柿の種
いずれも器に盛りつけるだけで簡単に提供できるため、忙しいスナックにはうってつけ。
ただ、高級クラブ等だと、器を工夫したり高級品を出したりすることが多いようです。
実際銀座のとある高級クラブにおいては、
- トマトポップル
- ティラミスチョコ
- ドライみかん
等の乾き物を提供しているとのこと。
乾き物系は「安くて手軽に出せるチャーム」と捉えられがちですが、商品や盛り付けへのこだわりはお店のコンセプトに影響してきますので、意識してみてください。
また、喋りに自信があるママさんであれば、調理に時間をかけるよりトークに集中したほうがお客さんは結果的に満足しやすいはず。
乾き物系をチャチャッと提供し、思い切りトークでお客さんを楽しませたりするのもいいでしょう。
③スナックで良く出される手作り系のチャーム
スナックで出される手作り系のチャームとしては、以下が挙げられます。
- ポテトサラダ
- ロールキャベツ
- 肉じゃが
- おでん
「おふくろの味」ではありませんが、家庭でしか食べれないような暖かい品がよく出されています。
こういったホンワカ癒されるようなメニューは、独り身の方や優しさに飢えている方にとても刺さるのではないでしょうか。
「胃袋を掴む」という表現があるように、手作りのおつまみが美味しければ、
- 「あそこのスナックのママの手料理が絶品なんだよ!」
- 「こういう夜はママの手料理が食べたいな」
というように、リピーターを掴む「強み」にもなり得るでしょう。
そういった意味では、料理に自信がある方は手作り系のチャームを提供し、手料理を中心としてお店のコンセプトを決定していくのもいいかもしれません。
スナックにおけるチャームは想像以上に重要
今回はスナックにおけるチャームの役割と、具体的な例などについて紹介してきました。
チャームに関して「とりあえず手ごろなつまみを出しておけばいい」とお考えの方もいらっしゃるようですが、それは大きな間違い。
チャームはお店のコンセプトに関わってくる重要なポイントであり、お店のイメージやお客さんの満足度に大きく影響してきます。
よって、どういったチャームを出すかお迷いであれば、
- どういったコンセプトのお店にしたいか
- どういったお客さんがターゲットとなるのか
といった点から考えてみるのがおすすめです。
スナック経営を成功させたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。