【スナックの帳簿づけ】経理の基本「会計処理」を徹底解説!

夢の独立を果たして自分のお店をオープンしたスナック経営者の皆様、以下のような悩みをお持ちではありませんか?

スナックの経営はビジネスです。商売である以上、面倒な経理業務も発生してきます。

開業をしたからには、経理業務などについてもしっかりと理解をする必要があるでしょう。

そこで今回の記事では、スナック経営に必要な会計処理の基礎知識を詳しく紹介していきます。

面倒な作業もありますが、正しい知識をつけて、毎日コツコツと管理することが成功への近道です。

スナックの経理は会計士や税理士に依頼するべきなのか?

スナックを開業した際に、経理や会計処理を自分でやるか、専門家に依頼をするか悩む方が多いのではないでしょうか?

簿記の知識が全くなく、数字や細かい作業が苦手な方は専門家に依頼するしか道はないと思っている方も多くいます。

自分で経理を行うメリット・デメリット

規模が小さいうちは自分で行っている店舗も多くあります。まずは自分で経理を行う場合のメリット・デメリットを確認しましょう。

税理士などに依頼すると月額3-10万円程度の費用が発生するため、オープン直後から依頼するのは負担が大きいでしょう。

専門家に依頼すべきタイミング

以下のような状況になったら、専門家への依頼を検討することをおすすめします。

もちろんご自身が何を一番重視するかによって変わってきますが、依頼するにしても必要最低限の知識は絶対に知っておいた方がいいので、最初は自分で行って知識をつけるのもいいかもしれません。

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スナックの会計処理で必ず知っておきたい重要ポイント

次にスナックの会計処理について必ず知っておきたい知識を紹介していきます。

経理業務のためだけでなく、安定した経営を行っていくためにも大切な知識となります。

①水商売は現金主義の特徴を理解する

水商売では、お客さんは会計時に現金で支払いをするケースが多いです。現在でもカード会計に対応していない店舗があり、お客さんは「スナックでは現金で支払いをする」という考えを持っている方が多くいます。

また、酒代などの支払いも現金で行っていることが多いです。そのため、収入も支出も現金で行われます。

このような売上も支出も主に現金で行われる商売のことを現金主義と呼び、スナックをはじめとした水商売は現金主義の象徴とも言えるでしょう。

②高額な設備などは減価償却になる

減価償却とは「高額な設備などの費用を何年かに分割して費用計上して会計処理をする」というものです。

例えば、お店の厨房設備を300万円でリニューアルして、そのタイミングで300万円の支払いを行ったとします。

当然、300万円は支払いのタイミングで自分の口座からなくなるのですが、。税法の定める期間で分割しながら計上することになります。

今回の例では減価償却の期間を8年(96ヶ月)とします。

お店の設備や内装を変えた際には、一気に費用がかかりますが、会計処理では減価償却されることを覚えておいてください。

③消費税の取り扱いに注意する

年間売上が1,000万円を超えると消費税の課税事業者になります。

また、お酒の種類によって軽減税率の適用有無が変わるため、正確な記録が必要です。

スナックで記録を取るべき勘定科目とは

スナックを経営するにあたり、取引をその都度記録しておくことをおすすめします。

先ほども説明したようにスナックは現金主義なため後から記録を追うことが面倒になります。また、週ごとにまとめて記載することも間違いや手間を考えるとおすすめできません。

勘定科目とは何か?

勘定科目とは「売ったり買ったりしたものをわかりやすく記録するために必要な分類項目の総称」です。

勘定科目を使うことで現金の動きがわかりやすくなります。例えば、全てのお酒を個別に帳簿につけていたら、とんでもなく面倒になります。お酒や食材などは全て「仕入」の1つにまとめて管理することができます。

この「仕入」が勘定科目になります。

スナックでよく使われる勘定科目一覧

勘定科目は法律で決まっているわけでなく、自分で自由に設定できます。どの勘定科目にも当てはまらない場合は雑費で処理できます。

以下が一般的にスナックで使われる勘定科目です。

これらが一般的な勘定科目になります。これ以外にも駐車場がある場合やPOSレジを導入している場合などは、それに応じて項目を作っていきます。

日々の数値管理でスナックの利益を高めよう

ここまでの内容で会計処理のために勘定科目を用いて数値管理をしていくと説明をしました。

日々の収入と支出を管理することで、会計処理の際に間違いが少なくなります。

ここからは、数値から読み取れる「スナックの利益アップのポイント」を確認していきましょう。

①売上分析で収益構造を把握する

日々の売上を正確に記録することで、以下のような分析が可能になります。

これらのデータを活用することで、効果的な営業戦略を立てることができます。

②経費分析で無駄なコストを削減する

利益をアップさせようと思った時に、真っ先に思いつく方法は何でしょうか?

おそらく多くの人が「お客さんを増やして売上をアップさせる」と答えると思います。もちろん間違ってはいませんが、もう一つ大切な考え方があります。

それが「経費を少なくする」ということです。

利益とは一般的に以下の式で表現されます。

利益 = 売上 – 経費

利益アップを考える時には、売上を増やすことと同じぐらい経費を減らすことも大切になります。

その際にその月の経費を細かく記録している場合は、どこをどれだけ減らせるかを考えやすくなるでしょう。また、その数値をもとに他の店舗と比べてどの経費が多いかを考えることも可能です。

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③キャッシュフロー管理で資金繰りを安定させる

売上と利益だけでなく、実際の現金の流れ(キャッシュフロー)を把握することも重要です。

水商売の利益管理にはPOSレジのTRUSTが便利

水商売の数値管理をする時に全ての数値を手作業で管理するのは非常に大変です。

営業後にお客さんの注文データを伝票から集計したり、束になった領収書の金額をまとめなければなりません。

その際には、水商売向けPOSレジシステムの「TRUST」が便利です。

TRUSTを使うことで、お客さんの注文データが自動的に集計されます。さらに経費の入力なども非常に簡単なため、データの管理がかなり楽になります。

水商売向けPOSレジシステムの「TRUST」

スナックの会計処理に関するよくある質問

最後に、スナックの会計処理に関するよくある質問をご紹介します。

①個人事業主と法人、どちらが良いですか?

年間利益が800万円以下なら個人事業主、それ以上なら法人化を検討することをおすすめします。

法人化すると社会保険加入義務や法人税申告など負担は増えますが、節税効果や信用度向上のメリットがあります。

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②レシートがない支出はどう処理すればよいですか?

出金伝票を作成して記録しましょう。ただし、税務調査で説明を求められる可能性があるため、可能な限りレシートや領収書を取得することをおすすめします。

③帳簿の保存期間はどのくらいですか?

個人事業主は5年間(青色申告の場合は7年間)、法人は7年間の保存義務があります。デジタル化して保存することも可能ですが、法的要件を満たす必要があります。

④税務調査が入る確率はどのくらいですか?

水商売の税務調査率は一般業種より高く、年間2-3%程度です。

適切な帳簿管理と申告を行っていれば恐れる必要はありませんが、日頃からの準備が重要です。

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まとめ:正しい会計処理でスナック経営を成功させよう

今回は、スナックの会計処理について詳しく解説しました。

面倒に感じる会計処理も、正しい知識と適切なツールがあれば必ず管理できます。

この記事が、あなたのスナック経営成功の一助となれば幸いです。




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