目次
結論を3行で
- キャバクラは原則禁煙(喫煙専用室のみ可)
- 例外となる店舗の条件は、2020年3月31日以前開業・資本金5,000万円以下・客席100㎡以下
- 東京都・大阪府はさらに条件が厳しい
2020年4月に施行された改正健康増進法により、飲食店は原則屋内禁煙となり、キャバクラも対象に含まれます。
東京都では従業員が1人でもいれば例外なく禁煙。大阪府では2025年4月から30㎡超の店舗が禁煙対象となります。
なお、アイコス等の加熱式タバコも法的には紙タバコと同じ規制対象です。
違反すれば最大50万円以下の罰金。抜き打ち調査やキャストからの通報で摘発されるケースも少なくありません。
本記事では、キャバクラでの喫煙ルールと対応策を以下のように解説します。
この記事で分かること
- 喫煙可能な店舗の3つの条件
- 東京都・大阪府(2025年4月〜)の独自規制
- 経営者が取るべき4つの対策
トラブルや罰則を未然に防ぐために、ルールと現場対応を整理しておきましょう。
【一目で分かる】エリア別・キャバクラ喫煙可否判定表
まず、あなたの店舗が「喫煙可能かどうか」を判定しましょう。
以下の表で、エリアと条件から即座に確認できます。
| エリア | 従業員の有無 | 店舗面積 | 喫煙可否 | 条件 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 1人でもいる | 問わず | 禁煙 | 喫煙専用室のみ可 |
| 東京都 | なし(オーナー1人) | 問わず | △ | 届出が必要 |
| 大阪府 | いる | 30㎡超 | 禁煙 | 2025年4月から |
| 大阪府 | いる | 30㎡以下 | △ | 届出が必要 |
| その他 | いる | 100㎡超 | 禁煙 | 国の法律 |
| その他 | いる | 100㎡以下 | △ | 3条件を全て満たせば可 |
3条件とは:
- 2020年3月31日以前から営業
- 資本金5,000万円以下
- 客席面積100㎡以下
この3つを全て満たさなければ、店内喫煙は原則禁止です。
キャバクラが原則禁煙になった4つの理由

キャバクラが原則として禁煙になったのは、受動喫煙防止のための法改正が背景にあります。
特に2020年4月に施行された「改正健康増進法」により、飲食を伴う店舗は屋内禁煙が義務化。
キャバクラも例外ではなく、その対象となっています。
「昔は当たり前だった」では通用しない現代の喫煙ルール。
その背景には、以下のような要因が挙げられます。
- 受動喫煙による健康リスクへの社会的関心
- 改正健康増進法の施行と厳格化
- 東京都・大阪府などの独自条例の強化
- 従業員を守るための労働環境改善
それぞれの要因を、以下で詳しく見ていきましょう。
① 受動喫煙による健康被害が社会問題に
近年、受動喫煙が健康に及ぼすリスクが強く認識されるようになり、国全体で規制が強化されました。
キャストやスタッフが勤務時間中に常にタバコの煙を吸う環境は、職場として健全とは言えないとされています。
逆に、禁煙化により今まで来店を避けていた非喫煙者層の集客も期待できます。
これらの健康志向の高まりが、キャバクラ業界にも無視できない影響を及ぼしています。
② 改正健康増進法による法的義務
2020年に全面施行された「改正健康増進法」により、多数の人が利用する施設は原則、屋内禁煙とされました。
キャバクラは飲食サービスを提供する施設であり、法律の適用対象です。
- 喫煙専用室がない場合は完全禁煙
- 違反した場合、最大で50万円以下の罰金
- 20歳未満の立ち入り制限あり
努力義務だった以前と異なり、現在では「違反=罰則」という厳格な規制になっています。
③ 東京都・大阪府の独自条例はさらに厳格
東京・大阪など一部の自治体では、国の法改正よりもさらに厳しい独自ルールが導入されています。
東京都では「東京都受動喫煙防止条例」が施行されており、従業員を1人でも雇っている店舗は全面禁煙です。
国の「改正健康増進法」では飲食店全体の45%が規制対象なのに対し、条例によって約84%の店舗が禁煙対象に拡大されています。
キャバクラのようにスタッフが常駐する業態は、原則禁煙と認識すべきです。
また、大阪府では、大阪・関西万博を控えた2025年4月から、さらに厳しい規制が始まります。
詳細は後述しますが、30㎡を超える飲食店舗は原則禁煙となるため、多くのキャバクラが対象になります。
詳しくは、以下の公式ページも参考にしてください。
④ 従業員の労働環境を整える流れ
キャバクラに限らず、ホスピタリティ業界全体で労働環境の改善が求められている流れも大きな要因です。
禁煙にすることで、店舗にとって以下のメリットがあります。
- 非喫煙者のキャスト確保
- 黒服・ホールスタッフの健康配慮
これからの時代、店舗の魅力は「接客力+環境整備」で図られます。
その意味でも、喫煙ルールの見直しは避けて通れない課題といえるでしょう。
【店舗向け】キャバクラの「体入荒らし」とは?注意点と見極め方
例外的に喫煙OKなキャバクラの3つの条件

現在の法律下でも、以下の3つの条件をすべて満たすキャバクラは、店内での喫煙が許可される例外となります。
- 2020年3月31日以前から営業している
- 資本金または出資の総額が5,000万円以下
- 客席面積が100㎡以下
「うちはまだ吸えるから大丈夫」と油断すると、罰則の対象になるリスクも。
これら3つすべてに該当しなければ、店内喫煙は原則禁止となります。
① 2020年3月31日以前から営業していること
この条件は、改正健康増進法の「経過措置」に基づいた例外規定です。
- 法施行前に開業していた店舗のみが対象
- 営業実態の証明が求められるケースも
2020年4月1日以降に開業したキャバクラは、いかなる理由があっても屋内喫煙は不可。
営業許可証や開業届など、開業日を証明する書類が必要になる場合もあります。
② 資本金または出資の総額が5,000万円以下
これは「中小規模飲食店」として、例外措置が適用されるかどうかの基準です。
法人登記時の資本金をもとに判断されるため、過去に資本金を増資していた場合は、例外対象から外れる可能性があります。
また、個人事業主でも「出資額」として扱われ、融資等を含めた出資総額が対象となるため、実質的な資金規模も要確認です。
③ 客席面積が100㎡以下であること
この条件が最もネックになりやすく、100㎡(約30坪、64畳)を超えると即アウトです。
- カウンター+BOXで15卓未満が目安
- バックヤードやキッチンは面積に含まれない
小型店でなければ、面積条件をクリアするのは難しいでしょう。
「客席部分のみ」が判断基準となるため、図面による正確な確認が必要です。
【2025年4月】大阪府の受動喫煙防止条例で何が変わる?
大阪府では、2025年4月1日から「大阪府受動喫煙防止条例」が全面施行されています。
これは大阪・関西万博を控えた規制強化であり、多くのキャバクラが影響を受けます。
30㎡超の飲食店は原則禁煙に
大阪府の条例では、客席面積30㎡を超える飲食店は原則禁煙となります。
国の基準(100㎡)よりも厳しく、小規模店舗でも対象になる可能性が高いです。
- 30㎡ = 約9坪 = 約18畳
- BOX席3〜4卓程度でも該当する規模
従業員がいる店舗は例外なし
東京都と同様、従業員を1人でも雇っている店舗は、面積に関わらず禁煙対象です。
「うちは小さい店だから大丈夫」という認識は通用しません。
経営者が今すぐやるべきこと
- 自店舗の客席面積を正確に測定
- 喫煙専用室の設置を検討
- 大阪府の保健所に事前相談
2025年4月まで残り数ヶ月。準備が遅れれば、開業後すぐに違反状態になります。
電子タバコ・加熱式タバコは吸えるのか?現場のグレーゾーン
「紙タバコはダメでも、電子タバコなら大丈夫でしょ?」
この認識は完全に間違いです。
法律上は「紙も電子も同じ扱い」
改正健康増進法では、電子タバコ・加熱式タバコも「喫煙」と同じ規制対象です。
- アイコス、グロー、プルーム = 規制対象
- VAPE(ニコチンなし)= 規制対象外
「煙が少ないから」「においが少ないから」は、法律上の言い訳にはなりません。
現場では「電子タバコのみ可」の運用も
一部のキャバクラでは、「紙タバコは禁止、加熱式タバコのみOK」という運用をしています。
これは法的にはグレーゾーンですが、以下の理由で黙認されているケースがあります。
- におい・煙が少なく苦情になりにくい
- 摘発の優先度が低い
ただし、抜き打ち調査や通報があれば即アウトです。
リスク管理として推奨される対応
- 原則、全ての喫煙を禁止
- 喫煙専用室を設置
- 電子タバコも紙タバコと同じ扱いにする
「バレなければいい」という運用は、キャストからの通報や元従業員からの情報提供で一瞬で崩れます。
キャバクラ経営者が取るべきタバコ対策4つ

受動喫煙防止法や各自治体の条例により、キャバクラ経営にも明確な「喫煙対応」が求められる時代になりました。
曖昧なルールのまま営業を続けていると、以下のリスクを抱えることになります。
【経営リスク】
- 抜き打ち調査で最大50万円の罰金
- キャストからの通報で行政指導
- SNSで拡散され評判が悪化
- 非喫煙者のキャスト離職
逆に、禁煙化には以下のメリットもあります。
【経営メリット】
- 非喫煙者の良質なキャストを採用できる
- 健康志向の高い顧客層を取り込める
- 法令遵守で行政トラブルを回避
キャバクラ経営者として、以下のような実務的対応を検討しておくべきでしょう。
- 店内ルールを明文化して共有する
- 喫煙専用室の設置を検討する
- スタッフ教育を徹底する
- 行政・専門家と連携して法令遵守
① 店内ルールを明文化し、スタッフと顧客に周知する
まず重要なのは、タバコに関するルールを明確に決め、店内とスタッフに徹底して共有することです。
- 「紙タバコは禁止/電子タバコはOK」など、明確な指針を作る
- ポスター・卓上POPなどで顧客にもわかるよう表示
トラブルは、「何がOKで、何がNGか」が曖昧なときに起きます。
明文化されたルールが、スタッフと顧客の安心感につながります。
② 喫煙専用室の設置を検討する
全面禁煙が厳しい場合、喫煙専用室の設置が現実的な選択肢となります。
- 仕切り・換気設備・ドア付きなど、基準を満たした空間であれば設置可能
- 喫煙室内では飲食ができないため、構造設計が重要
初期コストはかかるものの、顧客満足と法令順守を両立できる最も確実な方法です。
③ キャバ嬢・黒服への教育を徹底する
タバコに関するトラブルを防ぐには、スタッフが法律や店内ルールを理解して行動できるかがカギになります。
- 「お客様のタバコに火をつける」行為も法律違反になり得ることを共有
- 新人教育マニュアルに喫煙ルールを明記する
スタッフ一人の判断ミスが、店舗全体にダメージを与える時代です。
教育とマニュアル化でリスクを最小限に抑えましょう。
④ 行政の窓口・専門家との連携で最新情報を把握
法律や条例は年々アップデートされています。
特に、大阪府の受動喫煙防止条例(2025年4月施行)など地域による差が大きいため、行政窓口と連携をとることが重要です。
- 管轄の保健所・自治体に事前相談を行う
- 税理士や社労士などと定期的に法令確認を実施
「知らなかった」では済まされないリスクがあるからこそ、プロの知見を活用しましょう。
キャバクラにおける喫煙マナー&接客時の対応

店舗ルールを整えても、実際にお客様と接するキャバ嬢や黒服の振る舞い次第で店の印象は大きく変わります。
特に、喫煙に関してはタバコを吸う人・吸わない人のどちらにも配慮することが求められます。
キャスト・黒服が心得ておくべきマナーや気配りを、以下に整理しました。
- お客様のタバコに火をつける時のマナー
- 灰皿交換のタイミングと注意点
- 非喫煙者の席で気をつけるポイント
① タバコに火をつける時のスマートなマナー
キャバクラでは、お客様のタバコに火をつける行為が接客の一環として行われる文化があります。
ただし、法律やマナーの観点からも注意が必要です。
- 必ず「火をおつけしてもよろしいですか?」と確認
- 自分の手元で火をつけ、距離をとってスマートに点火
また、自分のライターではなく、お客様のライターを使う方が好まれるケースもあります。
お客様の持ち物を丁寧に扱う配慮も評価されるポイントです。
② 灰皿交換は「早すぎず、遅すぎず」が鉄則
快適な空間を保つため、灰皿交換は重要な接客要素のひとつです。
ただし、頻繁に交換しすぎると会話の妨げになることも。以下のタイミングを意識しましょう。
- タバコ2~3本分の吸い殻がたまったら交換
- 灰皿交換時は、テーブルをまたがず丁寧に
- お客様の会話や食事を妨げないよう配慮
また、「交換しなくていいよ」と言われても、一度は「すぐに新しい灰皿をご用意しますね」とお伺いするのが接客の基本です。
③ 非喫煙者の席では「タバコに触れない」気遣いが必要
お客様が非喫煙者だった場合、タバコや煙への配慮が一層求められます。
キャストや黒服が喫煙者であっても、以下の点を徹底しましょう。
- 接客中の喫煙は一切NG(たとえ許可を得ても避けるのが無難)
- 煙の流れに気を配り、空調の調整も提案
- 灰皿が必要ない場合は、事前に下げておく
また、電子タバコや加熱式タバコであっても、においや蒸気を嫌うお客様が多いため、基本的には「吸わない接客」が推奨されます。
【キャバクラ接客の基礎】お客様が来店してからの接客の流れを解説
キャバクラにおける喫煙ルールに関するよくある質問
最後に、キャバクラのタバコに関するよくある質問をご紹介します。
Q1: キャバクラでは今もタバコを吸っていいのですか?
現在でも喫煙可能なキャバクラは存在しますが、「喫煙目的室」や「喫煙可能店」としての届出が必要です。
店内全体で喫煙を認めるには、一定の条件を満たす必要があるため、事前確認が重要です。
Q2: 電子タバコ(加熱式タバコ)なら自由に吸えるの?
電子タバコも法的には「喫煙」と同じ扱いです。
紙巻きタバコとの違いに関係なく、同様の規制が適用されるため、誤ってルールを緩く捉えないよう注意が必要です。
Q3: 大阪府の2025年規制で何が変わる?
2025年4月から、30㎡を超える飲食店は原則禁煙になります。
従業員がいる店舗は、面積に関わらず禁煙対象です。
大阪府内でキャバクラを経営している方は、早急に対策が必要です。
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まとめ:キャバクラの喫煙ルールは「知らなかった」では済まされない
2020年の法改正以降、キャバクラにおける喫煙ルールは大きく変わり、今や店内での喫煙には厳しい制限がかかる時代となりました。
以下の点を押さえておくことが、店舗運営や接客でトラブルを避ける鍵になります。
- 原則、店内での喫煙は禁止(喫煙専用室の設置が必要)
- 例外:2020年3月31日以前開業・資本金5,000万円以下・客席100㎡以下
- 東京都・大阪府(2025年4月〜)はさらに厳しい条例
- 電子タバコも法的には規制対象
- 抜き打ち調査やキャストからの通報リスクあり
店舗ルールの明確化とスタッフへの共有を徹底し、お客様にとって快適な空間を提供しましょう。
今後さらに規制が強化される可能性もある中、柔軟な対応力と正確な知識がキャバクラ経営の必須条件です。














